サックスのマウスピースってチョットしたことで簡単に欠けたりして、驚きませんか ?
特に先っぽの方は「えっ、これでかけちゃうの ?」って言くらいにもろいものです。
マウスピースの開き(ティップオープニング)
調べると分かりますが、1/100mm 単位で加工されています。
それだけ精密に作られたものが簡単に欠けてしまったら
素人ではどうにもなりません。
では、変色はどうでしょうか ?
いつのまにか、サックスのマウスピースは変色してることってありますよね。
しばらく開けてなかったケースを開けてみると
「あれっ ? こんな色だったっけ ?」
黒いのはだいだいが茶色系に変わっていくようです。
白いマウスピースだと、クリーム色に。
『欠け』も『変色』も
起こってからしか慌てませんが、
何とか直す方法はないのでしょうか ?
サックスのマウスピースが欠けた時のショック
サックスのマウスピースは、絶対にぶつけたりしてはいけません。
簡単に欠けてしまいます。
欠けたものを接着剤でくっつけてもダメです。
あの振動に耐えられずに、すぐに離れます。
仮に粘土のような硬さのエボナイトが手元にあって
形を自由に整形できたとしても
欠けた部分とは上手くくっつきません。
つまり、欠けてしまったら
そのマウスピースは、OUT なのです。
だからマウスピースの取り扱いには
皆さん気を遣うのですね。
それにしても
欠けた時のショックときたら大変なものです。
何万円もするマウスピースでも
欠ける時は欠けます。
先端は特に薄く加工されていますし、
その薄さや形は綿密に計算されて作り込まれています。
欠けた部分をヤスリでこすって滑らかにして・・・
無理です。
音、出なくなりますよ。
ハードラバーとも呼ばれている、エボナイトをメインの材料にしたものがもろいようです。
樹脂系の物もありますが、
人気のあるマウスピースはエボナイト系が多いですから、
要注意ですね。
サックスのマウスピースが変色している
エボナイト系のマウスピースは
お湯で洗ったりしたらすぐに茶色くなります。
でも、故意にそんな取り扱いをしなくても
中い年月の間には色が変わっていきます。
ツヤも無くなっていきます。
これはこれで、やっぱり嫌ですよね。
でも安心してください。
色の変化と音質の変化には関係ありません。
何十年も前の『ヴィンテージ』マウスピースは
多かれ少なかれ変色していますが、
その音色は素晴らしいままなのを見れば
音色と関係ないのは明らかですね。
エボナイトもその他の樹脂も
変色します。
白やベージュのプラスチック製品などは、
10年も経つと明らかに黄色がかってきます。
変色を直す方法はあるのか
変色のほとんどは、表面的な変色が多いですので、
変色を直す方法はそその表面だけを何とかすればいいのですが・・・
白いマウスピース
これには、意外かもしれませんし当たり前と言われるかもしれませんが、
漂白剤が有効です。
器に家庭用の漂白剤を説明書通りに薄めて入れます。
そこに白いマウスピースを浸すだけです。
ただ、もう一つの力が必要でして、
それは太陽の力です(笑)
紫外線です。
ですので、容器ごと日の当たる場所に出しておきます。
一日で落ちる場合もあれば、
その汚れの度合いによっては五日くらいかかる場合もあります。
食べ物やニコチンで変色したのであれば、
メラミン樹脂のスポンジ(激落ちくんなど) で擦るだけでも
白さは戻りますが、マウスピースの黄ばみの原因が
そういう内容とは思えません。
黒いマウスピース
漂白しようがありません、黒ですから(笑)
表面を機械的に削るしかないのですが、
そんなことしたら、マウスピースが別物に変わってしまいます。
諦めたほうが、マウスピースのためです。
万年筆のボディを加工制作している会社で、
エボナイト製のマウスピースの変色を
独自の方法で音色に変化が無いように
元に戻せると宣伝しているところもあります。
川窪万年筆店 といいます。
「世界でうちだけ」と自信を持っておられます。
私はそこへ出したことが無いので
なんとも言えませんが、
エボナイトの扱いに慣れていて
マウスピースの特性もご存知なようなので
効果があるかもしれません。
一度相談してみるのもいいかと思いますよ。
まとめ
サックスのマウスピースの『欠け』や『変色』は
良い気持ちがしません。
というより、嫌ですよね。
とてもデリケートなマウスピースです。
特に先端の部分が欠けてしまったら、
再生は不可能です。
諦めて、新しいマウスピースを購入しましょう。
変色に関しては、音質への影響はありませんので
我慢できれば、そのまま使って大丈夫です。
どうしても元に戻したいのであれば、
白いマウスピースは、漂白剤と日光で、
黒いマウスピースは「世界でうちだけ」と仰る
万年筆屋さんに出すか
そのまま使うことをおすすめします。
マウスピースは、
くれぐれも丁寧に扱って
欠けてしまうようなことが無いようにしましょう。